私が考える「お金で買える安全」とは|バイクと自分、両方への投資

安全ライディング

このシリーズの最後に、私が一番大事にしている考え方を書いておきます。

すべての安全を手に入れることはできない。

しかし、ある程度の投資によって対応できる範囲は確かにある。

それが私の考える「お金で買える安全」です。

① お金をかける前に、整備という土台がある

実は「お金で買える安全」の前に、もっと基本的な話があります。

タイヤが劣化している。

ブレーキパッドが減っている。

チェーンが伸びている。

そういう状態のまま走っている人を見かけることがあります。

自分でメンテナンスできないならショップに依頼する。

これはお金をかける・かけない以前の問題で、まず目を向けるべき部分だと思っています。

どんなに高性能な電子制御が付いていても、土台となる車体の状態が整っていなければ意味が薄くなってしまいます。

② ABS・トラクションコントロールは万能じゃない。でも確率で考える

ABSやトラクションコントロールについて、私は「どんな条件でも制動距離が短くなる」とは思っていません。

「これがあれば絶対に滑らない」とも思っていません。

ただ、確率で考えればリスクを下げてくれる可能性は高いと思っています。

ある年齢を超えたあたりから、こうした装備を重視するようになりました。

万能ではないからこそ過信しない。

それでも使える保険は使っておく。

そのくらいの距離感がちょうどいいと感じています。

③ 本当は車のような支援機能が欲しい

正直なところ、車にあるようなアダプティブクルーズコントロールや自動ブレーキのような機能が、もっとバイクにも普及してほしいと思っています。

「そこまで気にするならバイクに乗らなければいい」

という意見もあるかもしれません。

それでも私は、乗るならできるだけ安全に乗りたいと思っています。

だからこそ、車体だけでなく自分自身にも投資しています。

ヘルメット、グローブ、ジャケット、シューズ。

これらにかける金額は決して安くありません。

しかし年齢を重ねるにつれ、

「転んだ後のダメージは若い頃とは違う」

と感じるようになりました。

装備は魔法ではありません。

それでも最後の保険として、自分を守ってくれる可能性があります。

④ ヘルメットは一つで全部をカバーできない

私自身、現在は複数のヘルメットを用途によって使い分けています。

SHOEI NEOTEC2

最も使用頻度が高いのがシステムヘルメットのNEOTEC2です。

チンガードを開けられるため、

  • 水分補給
  • 写真撮影
  • 会話

がしやすい。

さらにインナーバイザーがあるため、眩しい時には瞬時にスモークを下ろせます。

重量はありますが、快適性とのバランスが非常に優れていると感じています。

SHOEI HORNET ADV

こちらはアドベンチャーヘルメットです。

フルフェイスでありながら視界が広く、特に目の下方向が見やすいのが特徴です。

バイザーも装備されているため、朝日や西日の眩しさを軽減してくれます。

知らない道や景色を楽しみながら走るツーリングでは安心感があります。

Arai MZ-F

現在は廃盤となっていますが、今でもお気に入りの一つです。

ジェットヘルメットでありながらロングチークガードを採用し、一般的なジェットヘルメットよりも顔周辺の保護性能を意識した設計でした。

最近は年齢のせいか、開放感も大切にしたいと思うようになり、このヘルメットの出番が増えています。

⑤ ヘルメットだけは昔から妥協しなかった

私がヘルメットにお金をかける理由は、若い頃に単独で転倒した経験があるからです。

幸い大きな怪我にはなりませんでしたが、その時にヘルメットに守られたという感覚は今でも残っています。

当時は今ほど選択肢が多くなく、安心して使えるブランドといえばアライかSHOEIという印象でした。

私はSHOEIを選びました。

もちろん、どのヘルメットなら絶対安全という話ではありません。

それでも、

「頭を守る装備にお金をかける価値はある」

という考え方は、その経験以来ずっと変わっていません。

そしてブランドと同じくらい重要なのがサイズ選びです。

どれだけ高性能なヘルメットでも、

  • 大きすぎる
  • 小さすぎる
  • 頭の形に合っていない

状態では、本来の性能を十分に発揮できません。

できれば実店舗で試着し、自分の頭に合ったものを選ぶことをおすすめします。

⑥ シューズも「安全靴が一番」ではない

シューズについても、単純に安全靴のようなものが最適とは思っていません。

くるぶしを守ることは大切です。

しかし安全性だけを優先すると、歩きにくかったり、普段使いしづらかったりすることもあります。

結局のところ、

  • 安全性
  • 快適性
  • 使いやすさ

のバランスをどこに置くかが重要だと思っています。

まとめ:車体価格だけでバイクを選ばないでほしい

最後に、これからバイクに乗ろうと考えている方へ伝えたいことがあります。

若い頃から憧れていたバイクに乗る方もいるでしょう。

仕事や子育てが一段落し、昔からの夢だったバイクに挑戦する方もいると思います。

そんな方に私がいつも伝えているのは、

「車体価格だけを見ないでほしい」

ということです。

バイクは車体を買えば終わりではありません。

ヘルメット、グローブ、ジャケット、シューズ、レインウェア。

安全に楽しむためには、こうした装備も必要になります。

最初に揃えると決して安い金額ではありません。

それでも私は、この費用を最初から計算に入れておくべきだと思っています。

また購入後も維持費はかかります。

タイヤは溝が残っていれば良いというものではありません。

ゴムは年数とともに劣化します。

製造年の確認方法はメーカーのホームページやインターネット上にも情報がありますので、一度確認してみることをおすすめします。

ヘルメットも同じです。

内部の衝撃吸収材は少しずつ劣化していきます。

メーカーが推奨する交換時期についてはさまざまな考え方がありますが、状態を見ながら必要に応じて買い替えを検討することが大切だと思っています。

迷った時は信頼できるショップへ相談するのも良い方法です。

絶対に安全な方法はありません。

しかし、整備や装備に意識を向けることで、安全に楽しめる可能性は高くなります。

私はこれまで長くバイクに乗ってきましたが、結局のところ一番大切なのは、

「長く、楽しく、無理なく続けること」

だと思っています。

これからバイクに乗る方も、久しぶりに乗る方も、ぜひ車体だけでなく装備や整備も含めて計画を立ててみてください。

その準備は、きっと楽しいバイクライフにつながるはずです。


▼あわせて読みたい

コメント

タイトルとURLをコピーしました