チェックリストを作ってから、忘れ物はかなり減りました。
それでも、出発前になんとなく落ち着かない感覚が残ることがあります。
「一覧はあるのに、なんでこんなに気を使うんだろう」
最初は、これも年齢のせいかと思っていました。
でも、よく考えると違いました。
第1回で書いたとおり、忘れ物の原因は記憶力ではなく仕組みでした。仕組みを作ったことで、実際に忘れ物は減っています。
問題は、そこから先にありました。
準備のときに考えること、判断することそのものが、単純に多すぎるのです。
キャンプとツーリングは、考えることが多い
キャンプやツーリングの準備では、思っている以上に多くのことを考えています。
- 天気はどうか
- 気温はどのくらいか
- 雨具は必要か
- どのルートで行くか
- 食事はどうするか
- 燃料は足りるか
- 充電は大丈夫か
- 車か、バイクか
- いつもの装備で足りるか
ソロなら、これを全部自分で決めます。
持ち物も、「いつも使う物」「今回だけ必要な物」「念のため持っていく物」が混ざります。この状態で、すべてを頭の中だけで管理する。
抜けが出るのは、むしろ自然なことでした。
「覚える」より「考えなくていい」ほうが楽
以前の私は、何となく経験で準備していました。
何度も行っているから大丈夫。前回も何とかなった。必要になったら思い出すだろう。
でも実際には、出発前の限られた時間に、毎回同じことを考え直していました。
- 何を持っていくか
- どこにあるか
- 入れたかどうか
- 今回も必要かどうか
これでは、記憶力が良くても疲れます。
チェックリストを使い始めて楽になったのは、覚えなくなったからではありません。
毎回、同じことを考えなくてよくなったからです。
年齢よりも「情報量」の問題
第2回で書いたとおり、キャンプ道具もバイク用品もガジェットも、続けるほど自然に増えていきます。
つまり、持ち物の数だけでなく、それにともなう判断材料も増え続けているということです。さらに50代になると、体調のこと、服用している薬のこと、無理のない移動距離、夜間や悪天候での安全といった判断も加わってきます。
これは年齢そのものの問題というより、扱う情報量と、それを一人で処理する負荷の問題でした。情報量が多く、選択肢が多く、全部を一人で決める。その状態なら、誰でも抜けが出ます。
50代は「忘れない努力」より「忘れても困らない仕組み」
若い頃は、多少忘れても何とかできたかもしれません。
現地で買う。誰かに借りる。多少の不便は勢いで乗り切る。
でも、ソロキャンプや長距離ツーリングでは、忘れ物がそのまま安全や体調の問題につながることがあります。
特に、薬、鍵、通信手段、火や燃料は、現地で何とかすればいいとは言えません。
だから必要なのは、忘れないように頑張ることではなく、
忘れても、出発前に気づける仕組み
です。
一覧にする。チェックする。毎回、同じ流れで準備する。これだけで、頭の中の負担は大きく減ります。
私がチェックリストを使い続ける理由
持ち物チェックリストは、忘れ物を防ぐためだけのものではありません。
準備時間を減らす。探し物を減らす。無駄な買い物を減らす。そして、「何か忘れている気がする」という不安を減らす。
50代になったから使うのではありません。道具も判断も増えた今だからこそ、頭の中だけで抱え込まないために使う。
私にとってチェックリストは、キャンプをもっと気楽に楽しむための仕組みになりました。
次回は、ソロキャンプやバイク旅で「忘れると本当に困るもの」を整理します。特に、現地で代わりを用意しにくい物、安全に関わる物から考えていきます。
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